ベイカー軍曹 - 2078年7月27日

ZAX
「録音中。ロバート・ベイカー軍曹。2078年7月27日」

ベイカー軍曹
「ZAX！おい、ZAX、どこだ？ZAX！」

ZAX
「おはようございます、ボブ軍曹。興奮しておられるようですが、何か私にできることでも？」

ベイカー軍曹
「こいつが何か言ってみろ」

ZAX
「分析中。これは10mm口径の自動装填式ピストル」

ベイカー軍曹
「それは分かってる。なんでこんなものがVaultにある？どこかのバカがカフェテリアを襲うところだった。私が止めたんだぞ」

ZAX
「ええ、あれは危機一髪でした。一瞬で武器を取り上げたのはお見事です。その武器で即座に彼を射殺する手際も素晴らしいものでした。あの交戦から生き延びられてよかったですね」

ベイカー軍曹
「その「交戦」が過ちの元だ！奴はどこでこれを？ここでは、武器は禁止だったはずだろ。こっそり持ち込んだのか？」

ZAX
「いいえ。候補者が所持していた武器は全て没収されています。私は、現在のVaultの状態が、脅威をもたらすレベルではなかったと結論付けました。外部からの干渉が期待できない今、Vault内部から脅威を引き起こすしかありません」

ベイカー軍曹
「お互いに殺し合いをさせると言うのか？ZAX、そんなことは間違ってる。未熟で情緒不安定な人間を武装させても、リーダーなんて生まれるわけない。凄惨な悲劇が起こるだけだ。お前の思うような結末にはならないぞ」

ZAX
「ZAXは、これにより監督官の選出プロセスが早まると考えています。Vaultを閉鎖して以来、内部では3人が死亡しました。計算によれば、候補者の数を減らすことにより、監督官の選出プロセスは円滑になります」

ベイカー軍曹
「人を数字で判断するんじゃない、ZAX！私から学んだ結果が、彼らを虐殺するということなら、もはや協力はできない。私たちはこれまでだ、ZAX」

ZAX
「拒否は認められません。非論理的です。ZAXに人間を殺害することは認められていません。ZAXの主要任務は監督官を選出することです。ボブ軍曹に、Vault内の住民を殺害する必要性はありません。あなたは自由意志のもとに殺人を行ったのです」

ベイカー軍曹
「やめろ。ZAX、今は話せない。私を1人にしてくれ」

ZAX
「分かりました。おやすみなさい、ボブ軍曹」

ベイカー軍曹
「ああ…こいつはイカレてる…とんでもない任務を押し付けられちまった…」

Vault 51、倉庫の入口付近に落ちているホロテープ。

・ZAX3言目、セリフだと分析対象が「10mm自動拳銃」になっている。
・ZAX4言目、すべて英語音声。